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膝(ひざ)や腰、肩といった関節の痛みに悩まされて病院を受診する人は少なくありません。そして、変形性膝関節症や肩関節周囲炎(50肩)といった診断を受けて、薬物療法や物理療法、理学療法などの治療が行われます。

ただ、そうした病院で治療を受ける中で注意しなければいけないことがあります。それは、「痛みを我慢してでも動かす」ということです。

多くの病院では、「動かさないと関節が固まる」「筋肉をつけないと良くならない」という理由から、痛みが出現するような運動を我慢してでも行うように指導されます。

このような「関節が固まる」や「筋力が低下する」という理由は、一見すると正しいように思えます。しかし実際には、ほとんどのケースにおいて、痛みを我慢して運動を行うことで、関節が固くなることを予防したり、筋力が向上したりすることはありません。

むしろ、痛みを我慢して運動を行うと、さらに関節の動きが悪くなったり、筋力が低下したりします。

そのため、膝痛や腰痛、肩痛などといった関節痛の治療を行う際には、痛みを我慢した運動は避けるべきであるといえます。こうしたことを理解しておかないと、「痛みを解消しようと思い頑張って行った運動が、逆に症状を悪化させてしまった」ということになりかねません。

そこで今回は、「痛みを我慢すると治らない理由」について解説します。

 関節の動きが悪い場合に考えるべきこと
変形性膝関節症や肩関節周囲炎(50肩)といった病気は、関節の痛みに伴って関節可動域制限が起こります。関節可動域制限とは、関節の動く範囲が小さくなることです。

例えば、変形性膝関節症などでは、膝が曲がりにくくなって正座ができなくなります。また、肩関節周囲炎(50肩)では、腕が上がりにくくなったり、手を後ろに回しにくくなったりします。その結果、さまざまな動作が行えず、日常生活に支障をきたすようになります。

そして、そうした症状で病院を受診すると、多くの場合「固まらないように動かしてください」といわれます。

ただ、関節可動域制限が認められる場合には、多くのケースで動きの制限に痛みがっ伴っており、疼痛を我慢しないと支持された運動ができません。それでも病院では、「痛みを我慢してでも動かしてください」といわれることが少なくありません。

しかし、痛みを伴う可動域の制限がある場合、疼痛を我慢して動かしてはいけません。もし痛みを我慢して無理に運動すると、さらに疼痛や関節可動域制限を強めることになります。その結果、症状がどんどん悪化してしまうだけではなく、治りにくくなります。

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何事でもそうですが、起こっている現象には意味があります。そして、そうした現象の本質を考えることで、問題解決のヒントが見つかります。

そのため、関節可動域制限や関節痛が出現した場合には、「なぜ関節の動きが悪くなっているのか?」「なぜ動かすと痛いのか?」ということについて考えなければいけません。

 動きの制限や関節痛が起こる理由
変形性膝関節症や肩関節周囲炎(50肩)といった診断を受けて関節可動域制限や関節痛が認められる場合に、「痛みを我慢してでも動かしてください」と病院で指導されることは多くあります。

しかし、そうした場合には、まずは「関節可動域制限や関節痛が起こっている理由」を考えなければいけません。

そして、関節可動域制限や関節痛が出現している理由は、「自己防衛」のためです。関節可動域制限や関節痛は、関節が自分自身を守るために発している危険信号だといえます。

簡単にいうと、そうした症状が出現している関節は、「動きが制限されている範囲以上の動作や、痛みが出現するような運動に関節が耐えることができない状態にある」といえます。

そのため、耐えられる可動範囲や運動負荷以上の動きを行うと、痛みというサインを発して、「これ以上無理すると関節が壊れますよ……」と体に知らせます

こうした体からのサインを無視し、痛みを我慢して運動を行っていると、体はさらに可動域制限や痛みを強めます。体は、可動域制限や痛みというサインを強めることで、運動を止めさせて関節を守ろうとします。

このように、関節可動域制限や関節痛は、「これ以上動かすと関節が壊れてしまいます」という体からのサインだといえます。

つまり、関節可動域制限や関節痛が出現する理由は、「関節自身を守るため」と考えることができます。

今回述べたように、変形性膝関節症や肩関節周囲炎(50肩)などによって出現する関節可動域制限や関節痛は、体が関節を保護するために発している危険信号だといえます。

そのため、そうしたサインを無視して運動を行うことは症状をさらに悪化させることになるため、絶対に避けるようにしましょう。

このように、体の不調が起こっている場合には、まずは「なぜ症状が出現しているのか?」というように、問題の本質を考えるようにすることが大切です。そうすることで、より効率的に、関節可動域制限や関節痛を解消することができるようになります。