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東洋医学では五臓と六腑は脈絡関係にあり、相互に影響しています。また、これらは陰陽関係で、臓が陰、腑が陽となります。そして、その相互作用を把握することは、病態の把握や治療の応用につながります。さらに五行学説を応用することで、その臓腑がどのような組織に影響を及ぼすかを理解できます。

今回は、五行をどのように臨床に応用するのかについて解説します。

肝と目・筋

五行学説では、肝は目、筋と関係しているとされています。肝は気血の運動を調整しています。そして、視覚の機能や筋の機能が、肝から送られる栄養によって支えられているとされています。

そのため、肝の失調は筋や目の症状として出現しやすいのです

具体的には、筋の痙攣や下肢のダルさ、目のかすみや視力低下などの症状が出現します。このように、筋や目に症状が出た場合は、何らかの形で肝の失調が関わっていることを疑ってください。

心と顔面、舌

心は顔面や舌と関係しているとされています。味覚や言語などの生理機能は、心の機能が基礎となっていると考えられています。

そのため、心の失調は顔や舌の変化として出現しやすいのです

具体的には、顔色が悪くなったり、舌が赤く腫れる、味覚障害などが見られます。このように顔や舌に変化が見られた場合は、何らかの形で心の失調が関わっていることを疑ってください。

脾と肌肉・口

脾は肌肉や口と関係するとされています。脾が食物を消化吸収することによって、筋肉に栄養が送られます。また、口はその食物を取り入れる場所であるため、脾と密接に関係します。

そのため、脾の失調は肌肉や口の変化として出現しやすいのです

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具体的には、四肢の脱力感や口唇の色の変化、唾液分泌の低下などが起こります。このように、四肢の筋肉や口唇などに変化が見られた場合は、何らかの形で脾の失調が関わっていることを疑ってください。

肺と皮膚、鼻

肺は皮膚や鼻と関係しているとされています。肺に外邪(寒さなどの体に悪影響を与える刺激)が入るとき、皮膚や鼻などを通して入りやすいため、これらは密接に関係しています。

また、鼻は呼吸活動の直接の出入り口でもあるため、その関係性はより深いです。

そのため、肺の不調は皮膚や肌の変化として出やすいのです

具体的には肌荒れや鼻づまり、味覚の異常などが起こります。このように、肌や鼻に変化が見られた場合は、何らかの形で肺の失調が関わっていることを疑ってください。

腎と髪、歯、耳

腎は髪や歯、耳と関係しているとされています。これは、腎が発育、成長に関係しており、特に髪や歯の形成に関わっているからです。また、腎の気は耳とも関係しています。

そのため、腎の不調は髪や歯、耳の変化として出現しやすいです

具体的には、髪が細くなる、歯が欠ける、耳が聞こえなくなるなどの症状が現れます。このように、髪や歯、耳などの変化が見られた場合は、何らかの形で腎の失調が関わっていることを疑ってください。

ちなみに腎は老化との関係が強いため、加齢によって起こる現象の多くは腎の影響です。

以上はほんの数例ですが、このように五行学説を応用することによって、各臓の不調が現れやすい場所を知ることができます。これを応用して、病態の理解や治療に役立てていくのです。