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自費営業にて独立する際、人の体を扱う職種ということもあり、いくつかの注意点があります。もしそのことを知らずに事業を行っていると、法的処置をとられる可能性があります。

例えば、マッサージなどの言葉や行為などは、実施しても良い資格が法律で決まっています。また、税金に関しても自分で対処しなければいけないのです。

そこで今回は、理学療法士が独立する際に注意すべき言葉と行為、税金に関して述べます。

マッサージ

マッサージは「あん摩マッサージ指圧師、鍼師、きゅう師に関する法律」において、あん摩マッサージ指圧師もしくは医師の免許を持っている人でないと行ってはならないとされています。

つまり、整体師はマッサージをしてはいけません。このような法律があるにも関わらず、たまにHP上などでマッサージを行っていると載せている人がいます。これは違法です。

整体院を開業する際には注意して下さい。

他の法律による規制

まず、整体師が医業類似行為を行うことは、憲法第22条の職業選択の自由にて保障されています。しかし、「この施術が医学的観点から、人体に危害を及ぼすおそれがあれば、人の健康に害を及ぼす恐れのある者として禁止処罰の対象となる」とされています。

つまり、医業類似行為は行ってはよいが、それが人の健康に害を及ぼす恐れがあると判断されると処罰の対象となるということです。

また、整体師は医師ではないため、ドクターの名称は使ってはならず、さらに「病院」「療養所」「診療所」「診察所」「医院」などの名称を使うことも禁止されています。

当たり前のことですが、診断、診察も禁止されており、医学で使われている病名を判断することも違法になります。これは少し気をつける必要があります。例え胃潰瘍などの疾患を疑っても、うかつに口に出してはいけないということです。

同様に、外科的手術、注射、鍼灸、マッサージ、麻酔、レントゲン撮影、投薬や服用の指示、さらには血圧を測ることも医師法によって禁止されています。この中では薬の調整なども注意が必要です。医師から痛み止めが処方されている人に対して、回数を減らす指示をしたりすることは違法になります。

その他、問題になりやすいものとして医薬品医療器等法も挙げられます。整体師は登録販売者ではないので、一般用医薬品の販売は禁止されています。しかし、この法律上にないものは販売可能です。この辺りも知識が必要です。

そして、一番注意すべきは広告です。施術実績などの広告を出すこと、ある病名に対して効果があることを掲示すること、「~流」などの流派の誇示は、あはぎ法によって禁止されています。

とにかく誇大広告はいけません。とくに、「~が治ります」など医学的効果をうたった広告は「あん摩マッサージ指圧師、鍼師、きゅう師に関する法律」又は「医療法」に基づく規制の対象となります。

広告に関しては、多くの整体師が知らずに使ってはいけない言葉を使っているのを見かけます。

個人事業主にかかってくる税金

個人事業主になると多くの税金がかかってきます。所得税、住民税、事業税、固定資産税はその代表例です。
そのときにまず重要になるのは「所得=収入-経費」「税金の対象=所得-各種控除」の2つの式になります。

いわゆる「経費で落とす」とはこのことであり、経費という名目でお金を使うと、所得が減るたるため、その分、税金がかかるお金が減るということです。

まずはこの考え方を知っておく必要があります。

所得税

所得税は超過累進課税制度であります。これはどのような意味かというと、課税対象の所得の金額に応じて、かかる税金の割合が変わってくるということです。

所得税={課税所得金額×所得税率-控除額}×102.1

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所得税はこのような計算式で計算されます。そして、課税対象の所得金額によって所得税率と控除額が変わってくるため、かかる税金が変わります。

ちなみに給与所得者も経費は認められています。しかし、給与所得者はもともと経費として、給与所得者控除というものが控除されています。

これは給与年収によって異なりますが、一番分布が多い180~360万では控除額は「給与年収×30%+18万」となります。年収が250万だとすると93万の控除が行われるということです。

つまり、給与所得者は何もしないでも経費と同じように控除を受けているということです。そして、実はこれに追加して控除を受けることができる場合があるのです。

それが特定支出というものになります。これは以下に挙げる支出の中で会社側から認められた支出になります。

・通勤のための支出
・転任に伴う転居のための支出
・職務上の研修のための支出
・資格取得のための支出
・配偶者との別居を伴う単身赴任者の帰郷のための支出
・職務を遂行するために必要と認められた書籍などの図書費や衣服費、交際費

この特例を受けるためには、確定申告を行うことが必須で、その際にその内容に関する明細書の添付が必須になります。

住民税

住民税は市と県に収める税金であり、合せて一律10パーセントになっています。よって「住民税=課税対象所得×10%」という計算式で計算されます。

また、これは前年度の所得によって決められます。

事業税

事業税とは法人、または個人が行う事業に対してかかる税金のことです。事業の事務所または、事業所がある都道府県から課されます。

これは事業内容によって異なり、以下のようになっています。ちなみに事業主控除額といって、290万の控除が認められているため、課税対象所得額が290万以下の場合は税金がかかりません。

第一種事業(5%) 物品販売業、保険業、金銭貸付業、物品貸付業、不動産貸付業、製造業、電気供給業、土石採取業、電気通信事業、運送業、運動取扱業、倉庫業、駐車場業、請負業、印刷業、出版業、写真業、席貸業、旅館業、料理店業、飲食店業、代理業、仲立業、問屋業、両替業、公衆浴場業、遊技場業、遊覧所業、商品取引業、不動産売買業、広告業、興信所業、案内業、冠婚葬祭業
第二種事業(4%) 畜産業、水産業、薪炭製造業
第三種事業(3%) 助産師業、あん摩、マッサージ、指圧、はり、きゅう、柔道整復、その他医業に類する事業
第三種事業(5%) 医業、歯科医業、薬剤師業、獣医業、弁護士業、司法書士業、行政書士業、交証人業、弁理士業、税理士業、公認会計士業、計理士業、社会保険労務士業、コンサルタント業、設計監督者業、不動産鑑定業、デザイン業、理容業、美容業、クリーニング業、銭湯、歯科衛生士業、測量士業、土地家屋調査業、海事代理士業、印刷製版業

見ての通り、整体業は含まれていませんので、事業税はかかりません

固定資産税

長期間(1年以上)にわたって使用される10万円以上の資産は、固定資産として税金がかかります。固定資産税は基本的にその評価額に標準税率の1.4%をかけた金額になります。

ちなみに、自動車は自動車税によって税金がとられているため、固定資産税の対象になりません。

個人事業主の方は、主に以上の4つの税金がかかるようになります。事業を始める前に、これくらいの税金の知識は頭に入れておいた方がよいかと思います。

今回述べたように、理学療法士が独立する際には、さまざまなことに注意しなければいけません。独立する際には、まずは以上に挙げた点だけでも理解しておくようにしましょう。