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脊柱を治療する際に、過剰に痛みを訴える患者さんは少なくありません。そのような患者さんには、直接脊柱を触るような治療は難しいです。特に事故後の患者さんに多く、治療を進める上でおおきな障害になります。

今回は、この脊柱の過敏性について述べます。

脊柱の過敏性が起こる原因

脊柱の過敏性が起こる原因のほとんどは、「自律神経系の反射」の影響によるものだと考えます。その中でも、睡眠不足や精神性ストレスから生じる、脊髄下降性交感神経性インパルスによるもの、消化管へのストレスから生じる内臓体性反射によるものが多いと感じています。

通常では、これらに問題があってもそこまで過敏になることはありません。しかし、これらの反射があまりに強い場合、もしくは他の要因で増幅されている場合にこの過敏性が起こります。

自律神経の反射が強くなるのは、3時間睡眠などの極端な睡眠不足、過剰な精神性ストレスなどが複雑に合わさることによって起こります。これらは相互に関係しており、一方が強くなると、他方も起こりやすくなります。これは、ストレスが過剰になりすぎると眠れなくなるという例からも想像がつくかと思います。

自律神経系の反射が増幅される要因としては、硬膜にある脳脊髄液を監視するレセプターの異常によるものが考えられます。このレセプターの異常は、自律神経系の反応を惹起します。

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そしてレセプターが位置する硬膜は、頭蓋仙骨系を構成する要素になります。つまり、頭蓋仙骨系に問題が生じると、このレセプターの異常が生じるということです。

頭蓋仙骨系に障害が出る原因はさまざまです。このシステムには、頭蓋骨、仙骨を中心とした骨格系、筋膜系、体液系が協調することによって機能します。外傷などで骨格系に問題が生じたり、不良姿勢などで筋膜系に問題が生じたりするとこのシステムに問題が起こります。

その他にも精神的ストレスなどの自律神経系の影響によっても問題が起こります。

以上のように脊柱の過敏性は、生活習慣の乱れが大きいとき、頭蓋仙骨系に問題があるときに起こります。

脊柱の過敏性への対応

脊柱の過敏性への対応は、原因に対しての対処を行うのみです。つまり、生活習慣の乱れを調整すること、頭蓋仙骨系の障害を改善すること2つになります。

特に頭蓋仙骨系への治療は、即時的な効果が得られます。これは私自身も実感しており、脊柱過敏性がみられる患者さんのほとんどに行っています。

以上のように、脊柱に過敏性が見られる患者さんに対しては、普段行っている治療の前に頭蓋仙骨系への治療を入れると効果的です。もし、頭蓋仙骨系への治療を行なえないにしても、深呼吸やタッピングなど交感神経系を抑制するような治療を行うことでも同様の効果が期待できます。