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寒冷刺激は痛みを誘発もするし、痛みを軽減させもします。

そこで今回は、寒冷刺激による体の反応のメカニズムについて解説します。

寒冷起因の痛み

寒冷刺激は痛みを誘発します。始めは冷たさの感覚ですが、5~60秒で深部の疼痛に変わります。寒冷刺激の温度が低ければ低いほど、痛みの感覚の始まりは早く、より強くなります。

痛みは発生から1分以内でピークに達し、1分程度持続するか、軽減し始めます。ピークが過ぎるとピリピリする感覚になり、1~3分持続した後、次第に和らぎます。その後、無感覚になることが多いとされていますが、これは人それぞれです。感覚がなくなる人もいれば、痛みが持続する人もいます。

そして、寒冷刺激を取り除いた後には、遅発痛が生じます。この痛みは、除去後数秒で生じ、1~2分間持続します。

つまり「冷たい→深部での引き続く痛み→プラトーもしくは軽減→ピリピリ感→ピリピリ感の軽減→無感覚→周期的な痛み→遅発痛」となります。

寒冷刺激の痛みの原因は、「血管収縮による組織温度の低下」、「表面組織と深部組織の熱勾配の上昇」の2つが考えられます。このどちらも支持するような研究結果がでています。

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寒冷刺激による痛みの軽減

理学療法における、寒冷刺激の一番の目的は「疼痛軽減に伴う早期運動の獲得」です。寒冷刺激が疼痛を軽減させることは間違いありません。しかし、寒冷刺激と疼痛に関する多くの研究がなされる中で、確立されたメカニズムはありません。

そのため、寒冷刺激による疼痛への影響の仮説を以下に載せます。

・痛覚繊維における神経伝達を低下させる
・自由神経終末の興奮性を低下させる
・組織代謝を低下させ、虚血の影響を除去する
・痛覚の閾値を上昇させる(神経線維、受容器の温度が低下した結果)
・対立刺激として働く(ゲートコントロール理論)
・エンドルフィンの放出を促す
・脊髄神経単位を抑制する

以上のように、寒冷刺激による痛みの軽減のメカニズムは、未だに確立されていません。しかし、寒冷刺激が疼痛を軽減させることは間違いなく、疼痛を軽減させることは、理学療法を効果的に行うために大切です。
徒手療法だけではなく、寒冷刺激のような物理療法も併用していくことで、より良好な結果につながります。