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関節唇は、関節包と関節縁の間に存在する線維軟骨性の構造物です。関節唇の役割は、関節窩を大きくすることで、関節の安定性を上げることと言われています。これは物理的に受け皿が深くなるというだけでなく、生理学的にも関節安定性に貢献しています。

今回は、関節唇がどのように関節の安定性に関係しているかを、肩関節を例に解説します。

関節唇とは

先ほど述べたように、関節唇とは関節縁と関節包の間に存在する線維軟骨性のバンドのことを指します。これは、関節窩を深くすることによって関節の凹構造を補強し、それにより骨頭との接触面が大きくなるため吸着力を増大させます。

実際に、関節唇によって関節窩の深さは5~9㎜深くなっています。そして、関節唇がなくなると、通常の20%も弱い力で脱臼するようになるとされています。

また、肩関節の関節唇は3層構造になっています。関節唇は、網目状構造と層状構造をなし伸縮性をもつ表層2層と、関節縁にそって輪状に走行する深層に分かれます。深部の線維は関節軟骨とは結合していますが、関節縁に付着している線維が少ないため、大きな外力が加わると損傷しやすいです。

特に、上極部の関節唇は結合が弱いため障害が起こりやいと言われています。一方で、下方部は強固に付着しているため損傷されにくいとされています。

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以上のように、関節唇の一つの役割として、関節の受け皿を大きくすることで関節の安定性を確保しているというものがあります。

関節唇・関節包の役割

関節唇は、関節窩を深くして安定性を確保するだけでなく、骨頭が関節窩上から逸脱した際に、その張力を感知して骨頭の位置を調整する働きがあります

関節唇自体には自由神経終末しかなく、関節包との移行部にパチニ、ルフィニ終末が多く存在しています。そのため実際には、このような骨頭の位置を調整する役割は、関節唇より関節包が担っているとされています。

しかし、関節包と関節唇は繋がっており相互に関係しているため、関節唇の損傷によっても、この調整メカニズムは狂います。

つまり、関節唇が損傷している場合には、関節の安定性が低下していることが予測できます。また同様に、骨頭の変位が起こっている場合は、関節唇に何らかの問題が生じている可能性があると考えることもできます。

以上のように、関節唇はそれ単独で、または関節包と関連して関節の適合性に関与します。関節は、適合性を維持することで、その機能を発揮します。

そのため、関節唇の構造が正常であることは、関節が破壊されないため、または正常に働くために、とても大切なことと言えます。