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腰痛をもつ患者さんは、姿勢によってその訴えは大きく変わります。立位で痛みが強い人、座位で痛みが強い人などその特徴はそれぞれです。そのメカニズムも椎間板内圧、椎間関節との関係性などさまざまです。

今回は、姿勢による背筋内圧の変化について解説します。

姿勢変化に伴う背筋内圧の変動

腰痛にも筋性、関節性、椎間板性の痛みと多くの痛みを発する組織があります。その中でも筋の要因は、その他の全ての要因に影響します。筋の緊張が高いと、椎間関節の圧縮力や椎間板内圧も上昇します

そして、背筋内圧は姿勢によって変わります。具体的には、臥位や座位でその内圧は低く、立位で高くなります。

また、体幹が中間位から前屈60°までの間では、前屈が強くなるにつれて内圧は上昇します。これは筋活動による影響と考えられていますが、前屈60°以上で筋活動が消失しても、内圧は160mmHgが維持されているようです。このような内圧は、手で体重を支持すると急激に減少します。

この前屈動作での内圧の変化は、坐位でも同様に起こります。また、座位では正座位より胡坐の方が背筋内圧は高いとされています。

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背筋内圧から腰痛を考える

筋の内圧が高いということは、先ほど述べたように椎間板、椎間関節への負担が増えます。そのため、それらの疼痛を誘発することになります。もちろん筋自体の疼痛も起こります。筋内圧が上昇するということは、「筋の過緊張→阻血→過緊張」といった悪循環を起こすきっかけになります

また、慢性腰痛の病態はこの背筋内圧の上昇が影響されているとされます。これは、先ほど述べたように筋内圧の上昇は、さまざまな構造体に影響すること、筋緊張と阻血の悪循環に影響することを考えると納得できます。

そして、理学療法士としては、なぜ筋内圧が上がっているのかを考えることが大切です。

筋内圧が上昇するということは、筋の過収縮が起きているということです。つまり、その筋に負担がかかっている状態であるため、なぜその筋に負担がかかっているかを考えなければなりません。

一方、先ほどのような悪循環に入ると、持続的に原因がなくても、最初のきっかけだけで過収縮が起こり始めます。このような場合は、局所的な治療も必要になります。

以上のように、筋内圧という病態を知ることによって、さまざまな症状が説明できるようになります。筋内圧という視点をもって、改めて患者さんの身体機能を評価してみて下さい。新たな発見があるはずです。