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股関節の屈曲運動や伸展運動は、臨床でもよく実施する運動になります。この動作はしゃがみ動作や歩行動作などに関係してきます。実は、股関節の屈曲伸展運動には内外転、回旋運動が伴います。

そこで今回は、股関節の3次元的な動きについて解説します。

関節窩の方向を考える

股関節は、大腿骨頭と寛骨の関節窩から構成されます。関節は、股関節に限らず「関節適合性」を維持する事を最優先します。それは、関節の機能が、その適合性が保たれている状態で最大に発揮されるからです。つまり、関節の適合性が悪くなることは、さまざまな関節機能に影響を及ぼします。

寛骨の関節窩は前外側方向を向いています。このことにより、股関節の前外側面は骨形態的な安定性が低いです。その弱点を補うように、腸骨大腿靭帯や腸腰筋が前方から骨頭をおおっています。

この関節面の向きを考えると、屈曲伸展運動時にどのような組み合わせ運動を行うと良いかがわかります。上記のように、関節は適合性を保つことにより、機能を発揮します。つまり、屈曲伸展時に「どのような組み合わせ運動を行うと適合性が維持されるのか」を考えることが大切になります。

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屈曲・外転・外旋、伸展・外転・内旋を組み合わせると適合性が維持される

関節窩は前外側を向いています。このことから、屈曲時は外転・外旋運動、伸展時は外転・内旋運動を組み合わせると適合性が維持されます。

つまり、屈曲時に内旋や、伸展時に外旋を伴う動作はどこかに過剰な負担がかかっていることになります。もちろん、股関節を介して別の関節の動きを促す、周囲の組織を伸張する際には、これ以外の組み合わせ運動も行います。

しかし臨床上、関節周囲の問題の多くは、関節の機能異常から生じています。このことを考えると、まずは関節の適合性を考えた運動で、関節の機能異常を改善していくことが優先と考えます。

ちなみに、相撲選手の「四股運動」が良いとされていますが、この運動も関節適合性を考慮した運動になります。

以上のように、関節の機能を発揮するため、適合性が維持されていることが必須です。股関節だけでなく、他の関節も同様に考えることができます。そのため、まずは骨形態を考え、どの運動が関節の適合性が高くなるかを考慮し、運動を行う必要があります。骨形態的な安定性は、骨模型を使うとよりわかりやすいかと思います。