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臨床上、慢性炎症はよくみられる病態です。そして、この慢性炎症は治癒しにくい印象があります。なぜ、慢性炎症が多いかというと、間違った急性期の対応を行った後、病院にくる人が多いからです。

このような理由からも一般人が急性期の正しい対応方法を知ることは大切です。しかし、理学療法士として、慢性炎症が起こってしまったらそれに対処しなければなりません。

そこで今回は、慢性炎症の対処に関して説明します。

慢性炎症は毛細血管が異常に増えた状態

研究によって、慢性炎症と毛細血管の関係性が明らかになっています。慢性炎症が生じている部位の周囲に「モヤモヤ血管」といわれる、異常な毛細血管が形成されているということです。

この異常な血管が慢性炎症の原因になる理由として以下の3点が挙げられます。
・炎症細胞の供給路になる
・ もやもや血管の周りに神経線維が増える
・ 無駄に血流が必要になるため、組織に必要なだけの酸素が供給されない

これは、がん細胞の研究から発展したものです。実際の治療は、カテーテル、注射を使って、局所に血管新生を抑制する物質を注入します。

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もやもや血管は阻血に弱い

この異常な毛細血管は細く、わずかな阻血で消失するといわれています。この事実を考慮すると、徒手療法による介入方法を考えることができます。

例えば、異常血管の発生部位を予測し、そこに血液を流す血管を圧迫するということです。異常血管の部位は、超音波や造影のMRIで精確に特定できます。しかし、これらの検査は理学療法の臨床では実用的ではありません。

臨床では、圧痛、疼痛部位により異常血管部位を予測します。そして、その予測に基づき、その主要血管に間歇的な圧迫を加え、阻血を起こさせます。そのことにより、異常血管の消失を誘発できる可能性があります。

慢性炎症は以上のように、毛細血管の過形成が原因ということがわかってきました。もちろん、慢性炎症に移行しないことが重要です。しかし、慢性炎症が起こったとき、理学療法士として対処する方法がないかを検討することも必要ではないかと思います。