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足部には2つの縦アーチと1つの横アーチがあります。これらのアーチ構造は足部への衝撃を分散する役割と、足部のモーメントを減らし、歩行をスムースにするとともに、蹴り出しを力強くすることに役立っています。

その中でも横アーチは、指神経と関係しており、Morton病の主な原因構造であるとされています。

今回は、足部のアーチとMorton病について解説します

足部アーチの概要

足部アーチは進化の過程において、二足歩行の獲得とともに作られたと言われています。このアーチ構造は大きく3種類存在し、舟状骨付近を頂点とし、1つの横アーチと2つの縦アーチがあります。

横アーチは中足骨と3つの楔状骨で構成されます。一方、縦アーチは外側と内側の2つに分けられ、外側アーチは立方骨、第5中足骨によって、内側アーチは距骨、舟状骨、内側楔状骨、第一中足骨にかけて形成されます。

アーチは荷重によって下降する方向に力が加わりますが、2つの機能によってその下降を防いでいます。

一つが静的な立位で機能する「タイロッド作用」です。これは足底腱膜が荷重をその弾性によって支えるために、余計な筋活動が起こることなくアーチが支持されているというものです。

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そしてもう一つが「ウインドラス機構」です。これは歩行のときに発揮されるもので、歩行時に足趾が背屈されることで、足底腱膜が伸張され、その弾性によってアーチが支持されるというものです。

以上のような2つの作用によって、縦アーチは潰れることなく支持されています。

Morton病

一方、横アーチが崩れると「Morton病」という病態になります。これは、内外側足底神経から分岐した総底側指神経が、中足骨遠位部で深横中足靱帯と中足骨頭および腱膜で形成されるスペース内で絞扼されることによって起こるものです。

主な訴えとしては、歩行時などの荷重時の足趾への放散痛であり、しばしば安静時痛を伴います。また、理学所見としてはチネル徴候、趾間の圧痛などが認められます。

横アーチは前足部への荷重時に低下します。このとき、第Ⅰ中足骨は内転、回外し、第Ⅳ、Ⅴ中足骨は外転、回内します。第Ⅱ、Ⅲ中足骨は骨性、靭帯性に固定されているため回旋の動きは起こりません。横アーチの低下によって、総底側指神経が走行するスペースが狭小化します。さらに足趾の伸展が起こると、同神経が牽引されるため疼痛が生じます。

以上のように、足部のアーチはさまざまな構造と機能があり、その障害によって多くの症状が出現します。

足部の解剖も複雑ですが、その構造を一つ一つ理解することによって、症状の原因追究につながるかと思います。