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関節の構成要素の中には、靱帯や関節包、脂肪体、血管壁など多くの感覚受容器が分布しています。その中でも、関節の位置・運動覚、圧力、機械的刺激や炎症など反応するものはさまざまです。

そこで、今回は関節の感覚受容器について、基本的なことを解説します。

関節の位置・運動覚に関与する受容器

関節の位置・運動覚を感知し、反応する受容器は「ルフィ二小体」といわれます。この受容器はType1受容器ともいわれ、靱帯や繊維膜に分布しています。また、Aβ繊維に支配されています。

ルフィニ小体は、関節が正常な位置にあるかの感知を行います。低い刺激により反応するため、この受容器に刺激を入れる際は、とても弱い刺激で治療する必要があります。

人間は、二足歩行になり、胸郭、脊柱、骨盤帯の姿勢制御への関与が大きくなりました。そのような理由から、胸郭、脊柱、骨盤帯の関節には、この受容器が豊富にあります

関節の速い運動、圧力、関節包の横方向のストレスに関与する受容器

関節の不意なストレスを感知し、反応する受容器は「パチニ小体」といわれます。この受容器はType2受容器ともいわれ、靭帯、線維膜、脂肪体などに分布しています。また、Aβ、Aδ線維に支配されています。

パチニ小体が反応することにより、関節に過剰な負担がかからないような制御が起こります。例えば、不意な外力に対して筋が反応するのはこの受容器が関わっています。

筋の過剰な収縮を抑制する受容器

関節周囲の筋の収縮を抑制し、関節に過剰な負担をかけないようにする受容器はゴルジ腱器官といわれます。この受容器はType3受容器ともいわれ、靭帯、腱、線維膜などに分布しています。また、Ib線維に支配されます。よく知られるIb抑制に関わる受容器です。

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痛みに関与する受容器

過剰な関節運動や機械的刺激、炎症時の化学物質に反応する受容器は自由神経終末といいます。この受容器はType4受容器ともいわれ、靭帯、関節包全域、骨膜、骨、脂肪体、血管壁などさまざまな部位に分布しています。また、Aδ、C線維により支配されます。

自由神経終末が反応することにより、関節痛などの危険信号を出し、関節の保護を行います。

この受容器は域値が高く、弱い刺激では反応しません

また、このType4線維はほとんどが侵害受容器といわれています。侵害受容器は①侵害的な圧刺激や過度な関節運動に反応する高閾値器械受容器②強い圧刺激のみに反応し、関節運動には反応しない受容器③正常な関節ではどのような機械的刺激にも反応を示さない、いわゆる非活動性侵害受容器に分類できます。

正常な関節では、①しか反応しない刺激でも、炎症が生じている場合は①~③の全ての受容器が反応するようになります

以上のように、関節の受容器は4つあり、それぞれが重要な役割をしています。治療中はType4線維を刺激しないような治療が必須です。わずかな刺激でも痛みを発する場合、炎症などによりType4線維の域値が下がっている可能性があります。このような場合は、物理療法やその他の部位からの治療から始めることが必要です。

Type4線維の域値が下がっている状態で、徒手療法や運動療法を行うと、逆に症状を悪化させる可能性があるので、注意してください。