細胞は、血液によってエネルギーが供給されることで働くことができます。しかし、血液の循環量は一定ではなく条件によって変化するため、適切な血液量が細胞に届けられるように、調整される仕組みが必要です。 実際に、体にはそのような・・・
「解剖・運動・生理学」の記事一覧
痛みと脳の関係性:慢性疼痛が発生するメカニズム
痛みには多面性があり、一感覚というだけでなく情動や認知面も関係します。つまり、痛みは脳のさまざまな部位で処理、構築されるものです。 今回は、痛みに関係する脳領域、とくに慢性疼痛患者における脳の特徴について解説します。 痛・・・
人のエネルギー源はがブドウ糖より脂肪酸の方が効率的である理由
理学療法士は、患者さんに運動を指導します。人は生きている限り、エネルギーを使い内臓や四肢の筋を動かします。運動を行うときは、特にそのエネルギーの必要性が増します。 運動を指導する立場として、このエネルギーがどのように産生・・・
寒冷起因の血管拡張が理学療法への影響が小さい理由
寒冷療法を行う根拠として、寒冷療法後に血管が拡張する「CIVD(cold-induced vasodilation)」を挙げる人は多いです。この用語は、1930年にLewisにより、作られました。しかし、この反応にはさま・・・
寒冷療法が疼痛を軽減させるメカニズム
寒冷刺激は痛みを誘発もするし、痛みを軽減させもします。 そこで今回は、寒冷刺激による体の反応のメカニズムについて解説します。 寒冷起因の痛み 寒冷刺激は痛みを誘発します。始めは冷たさの感覚ですが、5~60秒で深部の疼痛に・・・
深部組織に冷却刺激を行うために必要な知識
理学療法の臨床において、寒冷療法を行う際、さまざまな方法がとられています。その方法の違いによる効果の違いを知っておくことは大切です。 そこで今回は、冷却が体に及ぼす作用に関して、基本的なことを書きます。 表面温度 冷却は・・・
関節を圧迫すると関節運動が円滑に生じるメカニズム
理学療法では、他動にしても、自動にしても関節運動を伴う治療を行うことが多いです。そのようなとき、関節内でどのようなことが起こっているかを考えたことはあるでしょうか。 人間の軟骨は厚さ約3mmといわれており、約80年、関節・・・
関節運動を行う際に関節受容器を意識する重要性
関節の構成要素の中には、靱帯や関節包、脂肪体、血管壁など多くの感覚受容器が分布しています。その中でも、関節の位置・運動覚、圧力、機械的刺激や炎症など反応するものはさまざまです。 そこで、今回は関節の感覚受容器について、基・・・
理学療法における炎症への具体的な対処法
病院において、理学療法の処方を受けた患者さんで、「炎症」が訴えを引き起こしている原因であることは多いです。あなたは炎症が原因であるとき、どのような対応をしているでしょうか。 そこで今回は、炎症に対して理学療法士として何が・・・
急性、慢性炎症の改善に必要なリンパ系の知識
リンパ系は、理学療法を行う際に重要な器官系です。しかし、骨や筋のように、はっきりとした形で見ることができないため、イメージがつきにくい人が多いのではないかと思います。 そこで今回は、リンパ系の解剖・生理について解説します・・・